ManageEngine Remote Access Plusは、離れた場所にあるパソコンにネットワーク越しに接続し、IT担当者が一つの管理画面からトラブル対応するための製品です。社員の端末につないで操作を手伝うだけでなく、状態の診断や端末の管理、担当者どうしの連携まで同じ環境で行いたい組織に向いています。
遠隔操作の製品には、自分のパソコンに外から接続するための個人向けのものと、他人の端末を業務としてサポートするためのものがあります。Remote Access Plusは後者に近く、複数の端末を抱えるIT運用を想定した作りです。そのため検討時は、利用者が使っている端末への接続と、利用者がその場にいない端末への接続をどう分けるか、そしてクラウド版とオンプレミス版のどちらを自社で運用できるかが主な判断点になります。
中心になるのは、Webブラウザで開く管理画面から社内ネットワークの内側にも外側にもあるパソコンへ接続し、問題を調べて対応する機能です。例えば、社外で働く社員の端末に不具合が起きたとき、IT担当者が画面の状態を確認しながら支援するといった使い方ができます。
画面を見て操作するほかに、ファイル転送も主要な機能に含まれます。ただし転送量などの上限はエディションによって異なるため、必要な範囲を満たすかは事前の確認が必要です。
端末の運用を助ける機能もそろっています。電源が入っていない端末をネットワーク経由で起動するWake on LANのほか、電源オフ、ロック、スリープを端末ごとにも、まとめても実行できます。さらに、動作中のプロセスやサービス、コマンドプロンプト、レジストリー、ユーザーといったWindowsの内部設定を遠隔から管理する機能も用意されています。単に画面を共有する道具ではなく、複数の端末を継続して面倒を見る仕事に比重を置いた構成だといえます。
利用者が実際に使っている端末に接続する場合は、利用者確認を有効にできます。接続要求が届いたときに、端末側の利用者が承認するか拒否するかを選べる仕組みです。画面に表示するメッセージと、返事を待つ時間も設定できます。
この確認画面は、端末がロック中やログオフ中でも表示できます。待ち時間は初期設定で30秒で、その間に応答がなければ接続は終了します。社員の同意を得てから操作するという運用にしたい場合は、この設定が要になります。
一方で、夜間の保守用端末のように利用者がその場にいない端末へ接続するなら、利用者確認の設定と社内の運用ルールをあらかじめ組み合わせて決めておく必要があります。誰の承認もなく接続できる状態にするかどうかは、設定だけでなくルールの側でも決めておく話になるためです。
導入方法は、クラウド版にサインアップする形と、オンプレミス版をダウンロードして自社で動かす形から選べます。
オンプレミス版を候補にするなら、サーバー、エージェント、ブラウザ、データベースの要件をそれぞれ分けて確認します。管理できるOSの範囲も別に示されているので、自社が使っている端末の構成と合うかを導入前に照らし合わせてください。自社内で動かす方式を選ぶ場合は、これらの構成要素を運用し続けられるかどうかも判断材料になります。
有料での利用を考えるときは、クラウド版とオンプレミス版を分けて見るのが基本です。公式ストアの案内も、年間サブスクリプション、永続ライセンス、見積もりの取得、クラウド版の料金という形で分かれています。
金額を調べる前に、管理したい端末の数と技術担当者の条件、そして必要な機能の範囲を先に決めておくと、自社の条件に合う費用を把握しやすくなります。
注意
2026年8月7日時点で確認できたのは、グローバル向けのストアと製品情報です。日本向けの価格、税、パートナー経由での販売、日本語サポートの条件は、公式の日本向け窓口または販売パートナーで最新情報を確認してください。
次のような組織であれば、候補として検討する価値があります。
反対に、目的が個人のパソコンへリモート接続することだけなら、端末管理の機能まで必要かどうかを確かめてください。機能が多いこと自体を選ぶ理由にせず、管理する端末の数と担当者の仕事に必要な範囲で判断するほうが、あとから無理が出にくくなります。
Q.無料で試せる?
A.小規模ビジネス向けの機能を備えた無料版としてFreeエディションが案内されており、無料トライアルも用意されています。管理できるエンドポイントの数などの上限はエディションによって違うので、現行のエディション比較で確認してください。
Q.利用者確認の設定は後から変更できる?
A.利用者確認を永続設定にすると、管理者でも元に戻せず、サポートへの連絡が必要になります。試用の段階で同意の流れを固め、設定変更の影響を確かめてから本番の運用に移るのが安全です。
Q.管理する端末側に何か入れる必要はある?
A.管理対象の端末にはエージェントを使う構成で、管理画面からエージェントの状態を確認できます。
確認日: 2026-08-07(記載の各公式ページで確認。価格などは変わることがあります)
ManageEngine Remote Access Plus